57.笠ヶ岳(かさがたけ) 2,898m |
岐阜県奥飛騨地方、北アルプス南部。 |
登頂日: | 平成10年(1998年)8月24日(月) |
天 候: | 晴 |
行 程: |
三俣山荘−三俣蓮華岳−双六岳−笠ヶ岳山荘(泊)=笠ヶ岳(往復) −笠新道−新穂高温泉 |
8月23日(日) 5:20. 三俣山荘発 6:00. 分岐 6:15. 三俣蓮華岳着、6:20. 発 7:30. 双六岳着、 7:50. 発 8:30. 双六山荘着、 9:00. 発 10:00. 鏡平抜戸分岐、10分休憩 10:20. 弓折岳 10:40. 大ノマ乗越 11:05. 10分休憩 12:05. 秩父平着、 12:40. 発 14:00. 抜戸分岐、 15分休憩 14:55. 5分休憩 15:25. 笠ヶ岳山荘着(泊) |
8月24日(月) |
52.黒岳(水晶岳)(1)からの続き 256.三俣蓮華岳(2)参照 8月23日(日) 5:20. 三俣山荘発。 快晴。真正面に槍ヶ岳が聳えている。朝日を浴びた三俣蓮華岳を目指す。 6:00. 双六小屋への分岐を左に分ける。急登が始まる。 6:15. 三俣蓮華岳山頂着。 朝日に映える黒部五郎や薬師岳。山肌の色が特徴的だ。水晶岳、鷲羽岳は逆光。槍から穂高連峰は全体的には逆光だが、横からの朝日で日向と日陰の陰影の変化がおもしろい。笠ヶ岳の三角錐がきれいに見える。ずっと遠くだ。今日はそこまで行かなければならない。 6:20. 三俣蓮華山頂発。 双六岳までなだらかな稜線だけかと思っていたが、かなり下ってから、登り返す。 7:30. 双六岳着。 ここからの眺望もまたすばらしい。笠ヶ岳が少し近付いてきたが、これから辿る稜線が長々とはっきりと見渡せる。 7:50. 双六岳発。 槍ヶ岳を正面に見ながら、広い尾根を下る。 8:30. 双六小屋着。 昨年建て替えられたばかりのきれいな小屋だ。ここは水が豊富で小屋近くの水場では蛇口から水が常時流れ出ていた。顔や手を洗い、コーヒーを沸かしてパンを食べ、水を補給して笠ヶ岳に向かった。 |
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双六小屋 |
鷲羽岳、双六小屋 |
9:00. 双六小屋発。 4年前(1994年)の7月下旬に来たときには、双六池附近は、クロユリ、クルマユリ、ウサギギク、ヨツバシオガマ、エゾシオガマ、ハクサンチドリ、ハクサンイチゲ、シナノキンバイ、コバイケイソウなどのお花畑だったが、今はまったく咲いていない。 |
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10:00. 鏡平抜戸分岐着。 10分休憩。 10:20. 弓折岳着。 小高い広場の感じだ。そこから急斜面を下って、10:40. 大ノマ乗越に着いた。左にシシウド原への踏み跡がある。ここから今度はかなり急な登りとなる。 11:05. 休憩10分。 ここからほぼ真横からの大キレットが見え、その鞍部は緩やかなように見える。4年前に大キレットを通ったときの記憶では、南岳から急斜面を下った後、すぐに北穂高の急斜面を登ったようなのだが。 2,662mピークからしばらくすると右前方にカール状の秩父平が見えてきた。 12:05. 秩父平着。 水量は少ないが沢には水が流れている。登る人、下る人、十数名が休んでいた。ゆっくりと食事をする。 12:40. 秩父平発。 稜線までのきつい傾斜の登りも20分ほどで終わるが、その後のハイマツ帯の登りもかなりきつい。秩父岩のピークに出るとやっと笠ヶ岳の姿が見えた。あまり急な登り下りはなさそうだが、まだまだ長い尾根が続いている。抜戸岳を西に巻いて、14:00. 抜戸分岐に着いた。東下の足元に杓子平が広がっている。山荘まで70分とある。 14:15. 抜戸分岐発。 山荘が次第に近付いてきた。山荘手前の登り坂の前で、5分休憩。キャンプ地を通り、巨石の重なる道を登る。 15:25. 笠ヶ岳山荘着。 きれいな立派な小屋だ。ことしの6月に建て替えられたという。畳敷きの広い食堂(休憩室)でビールとワインを飲む。他の登山者からの情報で、新穂高温泉から松本まで直通のバスが1便だけ12:30に出ていることを知り、翌日はこのバスに間に合うように下ることにした。 今日の山荘の宿泊者は50〜60名くらいのようだが、一人当たり、敷き布団1枚以上の余裕があって、ゆっくりと眠れた。 |
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大キレット |
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抜戸分岐から笠ヶ岳 |
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笠ヶ岳山荘 |
8月24日(月) 4:50. 山荘発。 足元がよく見える明るさになって山荘を出て笠ヶ岳へ向かう。 5:03. 笠ヶ岳山頂着。 快晴。まだ数人しか山頂にいなかった。谷の対岸ほぼ真東に穂高連峰。槍ヶ岳はかなり遠くなってしまった。その代わりに焼岳、乗鞍、御岳が近くなった。穂高と焼岳の間、遠く霞んで、甲斐駒、北岳、千丈などの南アルプスの山々が浮かんでいる。甲斐駒のすぐ左に富士山が望めた。振り返って北には黒部五郎、そのすぐ右後ろに薬師岳。さらに、立山、水晶、鷲羽と朝焼けの山々を堪能した。 |
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笠ヶ岳山頂でのご来光 |
5:22. 大喰山の少し右手から日の出。あっという間に明るくなった。 5:25. 山頂発。 5:35. 山荘着。 朝食は2回目のグループで、6時から。朝食を済ませてすぐに出発。 6:20. 笠ヶ岳山荘発。 白い岩と緑のハイマツの山肌の笠ヶ岳を振り返りながら稜線を歩く。 7:00. 抜戸分岐着。 ここで黒部五郎、薬師、水晶などの山々とお別れだ。 7:05. 分岐発。 急傾斜のザレた岩の道で、急なところは15分くらいだろう。 7:50. 杓子平の外れ、抜戸東乗越に着く。 笠ヶ岳を仰ぎ見ながら、10分休憩。 すでにうっすらと山頂にガスがかかり始めた。いよいよ笠新道の下りにかかる。 8:00. 発。 きつい下りを覚悟していたが、道はジグザグに付けられていて、それほど急傾斜ではない。最初は低い樹林帯の中だが、しだいに樹高が高くなって陽射しを遮ってくれる。上部では大きな岩が転がったあとがいくつかの場所で見られた。最近の地震で崩れたものと思われた。 8:45. 10分休憩。 9:35. 標高1700mの標識で10分休憩。 ここから下は樹林地帯となった。 10:20. 登山口着。 笠新道は北アルプス三大急登といわれている。 抜戸分岐から休憩を含めて3時間20分、思ったより早く着いた。充分にバスに間に合う時間なので安心した。登山口にはワサビ平から水が引いてある。 10:35. 新穂高温泉に向かう。 登山口のすぐ近くの沢からいくつかの沢で砂防ダムの工事が行われていた。砂防ダムはなくても困るのだろうが、山の崩壊を止めることはできないだろうし、無駄な金を使っているように思える。林道は大きなダンプカーが通る立派な道で、しかも散水車が水を撒いていた。陽射しが強く、傘をさして歩いた。 11:30. 新穂高温泉バス停着。 バスの予約をしてから、駐車場の温泉に入った。 12:30. 新穂高温泉バス停発(松本行き直通バス)。乗客は7、8名だった。 14:30. 松本駅着。 15:50. 電車で大町駅に着いた。 直通バスを知らずにいたら、何時になっていたのだろうか。山での情報交換は大事だ。 18:20. 帰宅。 私たち夫婦の百名山の登頂は、この笠ヶ岳で70座となった。 最近4年間は、一年に15座くらいずつ登り、近い山はほとんど登ってしまったので、あとは南アルプス南部、東北、九州、北海道などの遠い山々が残った。 これから何年かかるのか。 |
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