青森県中央部、 奥羽山脈最北部 |
登頂日: | 平成14年(2002年)10月4日(金) |
天 候: | 霧 |
行 程: | 酸ヶ湯温泉―毛無岱―大岳ヒュッテ―大岳―小岳―高田大岳―谷地温泉 |
10月4日(金) 6:15. 酸ヶ湯温泉発 6:37. 城ヶ倉への分岐 7:15. 上毛無岱(木の階段を 登りきる) 7:30. 30分間、雷で停滞 8:00. 発 8:05. 田茂萢岳への分岐 8:40. 大岳ヒュッテ着 10:20. 〃 発 10:40. 大岳山頂着 10:45. 〃 発 |
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10.岩木山(1)からの続き 10月3日(木) 弘前駅前からタクシーに乗って酸ヶ湯温泉に向かう。下界の天気はよいが、やはり岩木山や八甲田山の山頂は見えなかった。 16:00.酸ヶ湯温泉着。木造で古いようだが、大きな旅館だ。車もたくさん止まっている。周囲の紅葉はまだ少し早いようだ。今日は空き部屋はないので広間に泊まって貰うが、他に広間に泊まる予定の人はいない、とのことだ。80畳くらいの大広間に一人で寝た。 10月4日(金) 雨は降っていないが霧が深く、風も少し強い。今日は前線が通過するとのことで、よい天気は期待できないようだ。 6:15.酸ヶ湯温泉発。旅館の建物のすぐ右手に登山口がある。15分ほど登るとほとんど平坦な道となる。ブナとアオモリトドマツの混生林だが、アオモリトドマツは疎らだ。だんだんと紅葉がきれいになってくる。 6:37.城ヶ倉への分岐。木の階段を登るとすぐに木道が現れる。ここから下毛無岱に入ったらしい。草紅葉が盛りのようだが、霧なのでパッとしない。大岳などの山は見えない。悪天候の山行も楽しもうと思って歩くが、風も強いし、遠くでごろごろと雷の音が聞こえるので不安を感じる。 7:10. 下毛無岱と上毛無岱との境の木の階段の途中で、若い高校生か中学生と思われる4人組と行き逢う。朝、酸ヶ湯を出て大岳に登ってきたとのこと。軽装なのに驚く。山頂付近はすごい風だったという。 7:15.階段を登り切る。霧が濃くなり、小雨模様となって風も強くなり、これから上は、さらに厳しくなると思われたので木陰で雨具を着た。 雷に不安を感じながら上毛無岱を歩いているうちに、雷の音はだんだんと大きくなってきて、稲光も光るようになってきた。しかし、湿原の中の木道が続くだけで隠れる場所がない。急いで歩いてやっと道路脇のハイマツの中の窪地を見付けて入り込んだ。 7:30.頃だったと思う。 雨も風も強くなり、一時霰も降ってきた。相変わらず雷がピカピカゴロゴロと騒いでいたが、それほど間近という感じではなかった。ハイマツの陰でしゃがんで傘を差していたので風に曝されず、雨にも当たらずにいられた。しかし、じっとしていたら次第に寒くなってきた。 雷は何時間も続くことはないと思いながら待っていると、やはり、だんだんと雷の音は遠くなっていった。 8:00.雷の音はほとんど聞こえなくなって雨も上がり、霧も薄くなってきたので停滞場所から出て歩き始めた。ときどき大岳や井戸岳などが見えるようになってきた。 8:05.すぐに田茂萢岳への分岐。それからすぐにアオモリトドマツなどの樹林帯に入り、風は当たらなくなる。しかし、稜線近くなると高い木が少なくなり、風が強く当たるようになる。 8:40.大岳ヒュッテ着。木造のがっしりとしたきれいな小屋だ。小屋にはNHKから八甲田の紅葉の撮影にきたという男性4人がいた。一人は50歳代くらいで地元の登山家のようだ。後の3人は20代くらいの若い男性たちだった。こんな若い人たちがNHKの映像を担当していたのだ。 風が強く、霧は深いし、小雨も降っているのでしばらく様子をみることにした。時間はまだ十分あるし、場合によっては高田大岳には行かずに、大岳から酸ヶ湯に下りてバスで谷地温泉まで行けばよいと考えた。 ゆっくりと食事をし、コーヒーを飲んで休む。空は明るくなったり、暗くなったりだが、少しずつよい方向に向かっているようだった。 2組の少人数のグループが大岳を越えて来た。また、10時頃20名くらいのツアー登山と思われる団体が私と同じように毛無岱方向から登ってきた。これから大岳に登るという。このグループの前に出発することにした。 |
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10:20.大岳ヒュッテ発。それほどの急傾斜ではない。山頂近くは樹木がなく、風が強く当たる。 10:40.八甲田大岳山頂着。霧で何も見えない。 10:45.山頂発。こちら側の方が傾斜は強いようだ。天候が少しよくなってきたせいか、かなり多くの登山者と行き逢うようになった。しかし、相変わらず霧は濃い。 11:10.高田大岳への分岐。天候が悪いのでこのまま酸ヶ湯へ下ることも考えたが、1時間くらいで着いた後は、ビールを飲んで過ごしてしまうことになってしまいそうだ。まだ時間はあるし、天候もよくなる方に向かうようなので、計画通りに高田大岳を回って谷地温泉に行くことに決めた。 |
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八甲田大岳山頂 |
11:15.分岐発。この道を歩く登山者はずっと少ないらしい。道幅は狭いし、笹が両側から覆い被さってきて非常に歩きにくい。 11:37.小岳。仙岱岳との標識がある。相変わらずの狭い道をどんどんと下る。あまり下ってしまうとまた登り返さなくてはならないのだが、と思う。しばらく下ると霧が薄くなり、草紅葉の湿原様のところが見えてきた。鞍部分岐だ。その向こうに高田大岳が大きく見えるはずなのだが、鞍部から少し上のところまでしか見えない。見えれば、アオモリトドマツの濃い緑とダケカンバなどの広葉樹の紅葉との模様がすばらしいと思われる。 12:08.鞍部分岐。高田大岳への登りは急傾斜の約1時間、1ピッチで登るために、もう少し行ってから休むことにする。 12:16.休憩、12:30.発。 アオモリトドマツ樹林帯の中の急登からハイマツ帯に変わってくると、頂上は近くなる。ときどき立ち止まって休みながら登る。 13:05.ピーク。高田大岳の標識がないので先に進む。 |
13:10.高田大岳着。祠と標識がある。しかし、振り返って見ると前のピークの方が高いような感じがする。霧が深く、周囲の展望は全く利かない。 13:15.山頂発。樹高の低いハイマツ帯の急傾斜の道を下る。15分ほどでダケカンバとアオモリトドマツの樹林に入るが、再び15分ほどでハイマツと笹の中の道となる。下るに従って霧が薄くなって(標高は、1,300m位だと思う)、下の谷地温泉方向の樹海が見えるようになってきた。下ってくるとダケカンバが多くなり、さらに下るとブナ林になってくる。そして道の傾斜は緩くなってくる。 |
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高田大岳山頂 |
14:15.10分休憩。陽も射してきて気持ちよいブナ林なのだが、道が水浸しになっていて、道脇の藪の歩けそうなところを右や左へ渡りながら歩かなければならない。水は深く、幅も広く、池のようになっているところもある。 水浸しの道が少なくなり、歩き易い道が多くなってくると谷地温泉は近い。しかし、それでもかなり長く感じられた。 15:15.谷地温泉着。陽は射していて霧も全くなく、宿の前の展望台から黒森のピークもよく見えたが、高田大岳は中腹以上が雲に隠されていて見られなかった。泥に濡れた登山靴を洗い、宿で乾燥させてもらう。今日の客はあまり多くないが、翌日は満員だという。6畳間に一人で泊まる。食事も満足できた。翌日のタクシーを予約しようとすると、青森駅までシャトルバスがあるという。 |
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谷地温泉 |
近くの紅 |
谷地温泉入り |
10月5日(土) シャトルバスが出るまで宿の附近の遊歩道を歩いた。ブナの黄葉には早いが、カエデ類の紅葉、カバ類の黄葉が盛りだった。 9:30.谷地温泉発(シャトルバス)。猿倉温泉から酸ヶ湯温泉までの間の傘松峠附近の紅葉は今が盛りで、大勢の観光客がきていた。 10:25.青森駅着。青森駅から空港までのシャトルバスは、10:25.発で少し前に出発したところだった。 10:30.青森駅発(タクシー)。 11:00.青森空港着。 11:50.青森空港発。 13:05.羽田空港着。 15:12.東京駅発。 16:30.越後湯沢着。 16:41.越後湯沢発。 17:33.直江津着。 11.八甲田山(2)へ |
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