栂海新道(つがみしんどう)−1
 
      N96. 長栂山(ながつがやま)  2,267m
      N95. 黒岩山(くろいわやま)  1,624m
      E96. 犬ヶ岳(いぬがたけ)   1,592m

 

 新潟県糸魚川市・富山県朝日町境、後立山連峰最北部。


登頂日: 平成24年(2012年)9月15日(土)
天 候:
行 程:
朝日小屋(泊)−朝日岳−吹上のコル−長栂山−黒岩山−サワガニ山−
犬ヶ岳−栂海山荘(泊)−

9月15日(土)
  5:30. 朝日小屋発
  6:30. 朝日岳山頂着、6:35. 発
  7:00. 吹上のコル、 5分休憩
  7:20. 照葉ノ池
  7:45. 長栂山着、 7:55. 発
  8:50. 10分休憩
  9:25. 黒岩平、  9:45. 発
  10:15. 黒岩山着、 10:30. 発

  10:50. 文子の池
  11:10. 5分休憩
  11:50. サワガニ山、12:05. 発
  12:35. 北又の水場、13:05. 発
  13:40. 5分休憩
  13:55. 犬ヶ岳山頂着、14:00. 発
  14:07. 栂海山荘着

  251. 朝日岳(2)からの続き

9月15日(土)
 今日は、いよいよ栂海新道の南半分、朝日岳から犬ヶ岳、栂海山荘まで下る。
 朝日小屋に泊った人では、Pengin22さん夫妻が、白鳥小屋までの予定で暗いうちに出発した。男性単独行3人が朝食を食べてから栂海山荘に向かうという。
 
  5:30. 朝日小屋発。 今朝は晴れていて、朝日岳の登りから朝日小屋がよく見えた。途中のお花畑にライチョウが1羽、花を啄んでいた。
  6:30. 朝日岳山頂着。 何とか1時間で登ることができた。快晴。白馬岳、立山、剣岳が朝日に照らされてきれいに見られた。 6:35. 発。
朝日岳山頂から白馬岳

朝日岳山頂から立山・剣岳

  7:00. 吹上のコル。7:05. 発。 いよいよ栂海新道に踏み込む。シラビソ樹林の中を少し登り気味に進む。10数分で木道のある湿原に出る。
  7:20. 照葉ノ池の標識。 湿原の花はほとんど終わっている。緩やかな勾配の道を朝日を浴びながら気持ちよく歩く。樹林帯に入って抜けると風衝岩屑地に出る。前方右手の小高い丘に山頂の標識が見える。長栂山は特定の山をいうのではなく、この付近の稜線一帯をいうのだとのことだが、この丘に山頂の標識がある。
  7:45. 長栂山着。 山頂からはこれから辿る稜線が一望することが出来る。遥か彼方に犬ヶ岳の山頂が見える。振り返ると朝日岳がなだらかな山容として見える。

 
   吹上のコル

 
 照葉の池上部から朝日岳

  長栂山山頂部

  7:55. 長栂山発。 やや急な樹林帯を下り、アヤメ平に出る。
  8:20. アヤメ平。 木道が整備されていて歩き易い。
  8:50. 湿原の北端のピークで10分休憩。 このピークからやや急な坂を下り切ったところが黒岩平。右手からきれいな水が流れてきている。
  9:25. 黒岩平。 水場の40m先に標識があり、ベンチがある。軽食を摂る。
  9:45. 発。 黒岩平からさらに20分ほど下ってから黒岩山への登りになる。

アヤメ平から長栂山

   
黒岩平の水場

   黒岩平

 10:15. 黒岩山山頂着。
 朝日岳(2418m)から黒岩山(1624m)まで約800m下ってきた。ここから犬ヶ岳(1593m)まではほとんど標高差はないが、いくつものup-downがある。目的の犬ヶ岳はまだ遠い。振り返ると朝日岳、白馬岳が見える。10:30. 発。 10:50. 文子の池
 11:10. 1612mピークの手前で10分休憩。 1612mピークからは犬ヶ岳が大分近付いてきたことを感じる。犬ヶ岳の右肩に栂海山荘が見える。標高差70m下って同じ標高のサワガニ山に登り返す。
 11:45. サワガニ山着。 何とか1ピッチで登った。犬ヶ岳が大きく見えてきたが、その手前に大きなピークが2つある。

黒岩山山頂

 12.05. サワガニ山発。
 12:35. 北又の水場。 1548mピークと1582mピークとの鞍部にある。左手の沢筋を下る。2本のV字形のトタンの板から水が細く流れていた。2リットルを汲むのに10分以上かかった。
 下り、3分。登り、4分。 13:05. 発。ここから1582mピークまで標高差100mの急坂が水で重くなった荷物で辛い。
 13:40. 犬ヶ岳山頂の一つ手前のピークで5分休憩。 先行していた2人が犬ヶ岳の山頂にいる。
 13:55. 犬ヶ岳山頂着。 随分休憩時間が多かったが何とか予定の2時に着くことが出来た。 14:00. 発。

北又の水場分岐

   
犬ヶ岳山頂

   栂海山荘

 14:07. 栂海山荘着。
 
 山荘には、先着していた2人の他に管理人室に白髪のお年寄りがいらした。写真でしか拝見していなかったが、声をかけると小野健さんだった。明日は宿泊者が多いので今日来られたのかもしれない。
 山荘は管理人室の他に、1階に2部屋、2階に1部屋あり、3人はそれぞれ1部屋に1人ずつ陣取った。毛布はたくさんあり、特に宿泊者が多くないかぎり、寝具の持参は不要のようだ。寝具利用者は協力費、2,000円。
 小屋の前でウィスキーを飲んで過ごす。真東に向かっていて、真正面に雨飾山、その背後に焼山、火打が見えるのだろうが、うっすらと雲が懸っていてはっきりしない。雨飾の左に海谷山塊の山、鉾・権現山は同定できた。日が差したり、曇ってきたり、ときどき小雨が降ったりしてきた。
 夕食後、小野さんに勧められるままに、ビールや日本酒を御馳走になって、栂海新道開拓時の苦労話や維持の困難さ、今後の問題などの話を伺った。
 夜はぐっすりと眠れた。

  栂海新道−2に続く。
 


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