60. 御嶽山(おんたけさん)(2)  3,067m 

 
 長野・岐阜県境、御嶽山

登頂日: 平成26年(2014年)9月27日(土)
天 候:
行 程: 田の原登山口=王滝頂上=御嶽山(剣ヶ峰)(往復)

 
9月27日(土)
  7:10. 田の原登山口発
  7:30. 大江権現
  8:05. 金剛童子、 5分休憩
  8:25. 8合目石室
  8:50. 富士見石
  9:15. 一口水
  9:35. 中央不動
  9:55. 王滝頂上着、10:05. 発
  10:40. 御嶽山山頂着
 
  11:10. 山頂発
  11:34. 王滝頂上着、11:37. 発
  11:50. 中央不動で休憩中
  11:52. 噴火、火山灰降る。
  11:55. 発
  12:03. 火山灰、3分間停滞
  12:35. 金剛童子、 5分休憩
  12:55. 大江権現
  13:10. 田の原登山口着

 この週末は、御嶽山と木曽駒ヶ岳に登る予定で、26日(金)の午後に家を出た。
 道の駅「三岳」で車中泊。

 27日、御嶽山の登山で噴火に遭遇した。幸い、私は下山の途中だったので、火山灰は被ったが、無事下山できた。噴火時、山頂付近には大勢の登山者がいた(200人以上はいたと思う)。全く運としかいいようがない、下山開始が30分遅かったら、また、噴火が30分あるいは1時間早かったら、無事ではいられなかったと思う。
 噴火の1か月後の報道では、死亡、57名、安否不明、6名とのこと。剣ヶ峰付近で33名の死亡、八丁ダルミで16名が死亡している。王滝頂上付近では1名が死亡しているが、その付近から下では死亡者いなかった。噴火時、私は王滝頂上から約500m下の9合目、中央不動にいたので無事だった。
 
9月27日
  7:10. 田の原登山口発。 快晴。登山口からは王滝頂上や剣ヶ峰も見えていた。約3時間、10時ころには山頂に着くと思っていたが、意外に辛くてときどき立ち止まって休みながら登った。
  9:55. 王滝頂上着。
 10:05. 発。 八丁ダルミは岩礫の広い尾根で身を隠すような大きな岩はない。
 10:40. 剣ヶ峰御嶽山山頂着。 3時間半かかった。山頂はすでに周囲は霧が出始めて展望はよくなかった。食事を摂って休憩。山頂付近は入れ替わりながら、40〜50人の登山者がいただろう。お鉢廻りをして帰ろうかとも思ったが、疲れ気味なので止めた。
 11:10. 山頂発。 下山開始。
 11:34. 王滝頂上着。 奥ノ院、地獄谷の方へ少し行ってみたが、視界がないので戻った。異常な臭いや音は聞かれなかった。
 11:37. 王滝頂上発。 下り始めて15分、11:50. 9合目付近、「中央不動」で休憩していた(山頂から約1km付近)。近くにいた3人連れの若い男性が山頂方向を見て、「何だ、あれは?」と叫んだ。見ると高さ10〜20mくらいの灰色のもくもくした雲のような壁が音もなく斜面を下ってくる。気が付いたときは40〜50mくらいまで近付いていた。すごく速いという感じではないが、みるみる迫ってきた。映像で見た雲仙岳の火砕流のような感じだった。急いで下っていく人もいたが、私は噴石などに当たらないように近くの岩陰に身を潜めた。気が付いてから10秒はなかったと思う。周囲が暗くなり、細かい灰が降ってきた(11:53)。タオルで口を覆い、目を閉じて止むのを待った。幸い、1分くらいで降灰は止み、周囲も明るくなった。噴石はなかった。地面はうっすらと灰に覆われていた。爆発音や地響きなど前兆は全く感じなかった。その後、近くにいた一組の夫婦らと6人で一緒に下った(11:55)。
 12:03. 再び火山灰に襲われた(「一口水」の少し上)。道の脇の低い灌木の陰に身を潜めた。火山灰がザーと降り注いできた。辺りは真っ暗、目も開けられないが、細目を開けて見ると本当に一寸先も見えなかった。しばらくすると吹き付ける灰が少し熱を持ってきた。これ以上熱くなったら大変だと不安を感じた。しかし、しばらくして降灰は止んだ。長いと思ったが、約3分間だった。体は真っ白に火山灰に覆われた。地面の降灰は数mmだった。その後、雷のような音が何回か聞かれたが、噴火の上昇気流で雷が発生するのかと思った。噴火の爆発音とは思わなかった。
 12:35. 「金剛童子」。8合目付近までくると下の方は田の原まで見渡せるようになり、降灰の跡もほとんどなかった。一安心した。少し休憩してから登山口に向かった。
 13:10. 登山口着。 登山口では山頂付近の状況については全く分からない様子だった。
 途中、写真を撮る心の余裕はなかった。
 

田の原登山口(7:07)
 
御嶽山山頂(10:47)
 
 13:45. 田の原駐車場発(車)。
 14:45. 国道19号線に出る。国道では救急車両が何台も御嶽山の方に向かって行った。
 15:45. 塩尻IC。 16:00. 梓川SA。
 17:30. 帰宅。  
 
 木曽駒ヶ岳の登山は中止して帰宅した。
 
 60. 御嶽山(1)
 

 
田の原登山口、下山時(13:21)
 

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