05. 大雪山(だいせつざん)(1)
        旭 岳(あさひだけ)  2,291m

 
 北海道中央高地、石狩山地
 
登頂日: 平成5年(1993年)7月17日(土)
天 候:
行 程:
 
層雲峡−黒岳−中岳分岐−裾合平−旭岳温泉(泊)−
旭岳−間宮岳−北海岳−赤岳−こまくさ平−銀泉台ヒュッテ(泊)

7月16日(金)
  6:50. リフト終点出発
  8:15. 黒岳山頂着、 8:50. 発
  9:30. 黒岳石室
  10:25. お鉢平展望台
  11:10. 北鎮岳分岐
  11:40. 中岳分岐
  12:15. 中岳温泉着、 12:40. 発
  13:25. 裾合平
  15:00. 姿見駅着
  15:25. 旭岳駅着

7月17日(土)
  6:15. 姿見駅発
  6:30. 石室、朝食、 6:50. 発
  7:20. 5分休憩
  7:55. 5分休憩
  8:40. 旭岳山頂着、 8:55. 発
  9:50. 間宮岳
  10:50. 北海岳着、 11:15. 発
  12:20. 白雲岳分岐、15分休憩
  13:20. 赤岳山頂、 10分休憩
  14:15. こまくさ平
  15:40. 銀泉台ヒュッテ着(泊)

 
7月15日(木)
 7月12日、午前10時17分、北海道南西沖地震が発生して、奥尻島では津波と火災により大きな被害が出た。その2日後、15日の午前0時、直江津港からフェリー「はぁきゅり」で出港。 快適な船旅で、夕方、岩内港に着いた。車で旭川に向かう。
 午後9時、旭川着。 遅い夕食を摂り、「旭川ワシントンホテル」に宿泊。
 
7月16日(金)
  4:30. 旭川発(車)。 約1時間で層雲峡に着いた。ロープウエー、リフトを乗り継いでリフト終点に。そこには小さな花壇があり、エゾキンバイなどが咲いていた。

  6:50.登山開始。 天気は薄曇。雪解け跡に湿性の花が咲いている。ショウジョウバカマ、ハクサンチドリ、エゾキンバイ、メアカンキンバイ、エゾタカネスミレ、ジンヨウキスミレ、エゾイチゲ、エゾハクサンイチゲなど。
  8:15. 黒岳山頂着。 シマリスが顔を出す。軽食を摂る。
  8:50. 発。 黒岳からはあまり高低差のない道となる。登山道にかなり残雪が残っていたが気持ちよく歩けた。登山道の脇や雪の消えた場所には高山植物が一面に咲いている。とくに、イワウメ、エゾツガザクラ、キバナシャクナゲは絨毯を敷いたように群生している。その他、イソツツジ、ミネズオウ、イワヒゲ、コメバツガザクラ、アカモノ、ジムカデ、チングルマ、イワブクロ、クモマユキノシタ、エゾコザクラ、チシマキンレイカ、コマクサ、ミヤマタネツケバナ、ヒメイワタデ、メアカンキンバイ、エゾイワツメクサなど。
シマリス
 
エゾコザクラ
 
ミヤマタネツケバナ
 
キバナシャクナゲ群落

中岳温泉

 11:40. 中岳分岐。中岳温泉を経て裾合平への道へ向かう。ここからはずっと下りとなる。キバナシャクナゲ、エゾツガザクラ、エゾコザクラの群落がすばらしい。
 12:15. 中岳温泉着。 2人の男性登山者が入浴していた。昼食を摂る。
 12:40. 発。 沢の縁にはエゾノリュウキンカが咲いていた。裾合平まではほとんど雪原で薄いガスの中を方向に注意して進む。ショウジョウバカマの色がこれまで見たものよりも濃い。
 15:25. 裾合平着。 キバナシャクナゲ、ミネズオウ、エゾツガザクラ、ジムカデ、ミツバオウレンなど咲いているが、規模は小さい。夫婦池は半分雪に覆われていた。
 15:00. 姿見駅着。 中岳温泉からここまで一人の登山者にも会わなかった。曇っていて旭岳は全く見られなかった。旭岳温泉「グランドホテル大雪」に宿泊。観光シーズンには早いのか空いていた。

7月17日(土)
 ほぼ快晴でホテルの前から旭岳が山頂までくっきりと望めた。ホテルの車でロープウエー駅まで送ってもらう。姿見駅から少し歩いて石室で朝食を摂った。
  6:50. いよいよ旭岳へ登り始める。姿見の池はほとんど雪に覆われていた。くぼ地には雪が残っているが登山道には雪はない。湿地にはエゾコザクラが群生していた。登山道はすぐに砂礫の道となる。晴れてはいるが風が強く、砂や小石が飛ばされて顔に当たって痛い。途中、5分ずつ2回休憩。
  8:40. 旭岳山頂着。
 薄い雲はあるが遠くまで見渡せる。トムラウシ、十勝岳はもちろん利尻岳まで見渡せた。風が強く、早々に北海岳へ向けて旭岳を後にした。
  8:55. 旭岳山頂発。 下り始めるとすぐに風は弱くなった。山頂直下には残雪が多く残っていた。
  9:50. 間宮岳。
 10:50. 北海岳着。 途中、エゾタカネスミレの大群落があり、その他、キバナシャクナゲ、イワウメ、ミネズオウ、コケモモ、エゾツガザクラ、メアカンキンバイ、ミヤマキンバイ、クモマユキノシタ、チシマクモマグサ、イワブクロ、エゾハクサンイチゲ、ユキバトウヒレン、ヒメイワタデ、エゾイワツメクサ、エゾマメヤナギなどが咲いていた。高低差はあまりなく快適な山上の散歩を楽しめた。昼食を摂る。
姿見の池から旭岳

旭岳山頂

メアカンキンバイ

エゾタカネスミレ

クモマユキノシタ

 11:15. 北海岳発。 白雲岳に向かう。しばらく下ったハイマツ帯の中で、ノゴマがオレンジ色ののどを震わせてきれいな声で囀っているのが見られた。登山道脇には白いイワウメにエゾオヤマノエンドウの紫が混ざり、そのコントラストがすばらしい。この北海岳と白雲岳との鞍部では大雪山にだけ咲くヨコヤマリンドウが見られた。湿地にはチングルマ、エゾコザクラ、ミヤマキンバイなども咲いていた。
エゾオヤマノエンドウ・イワウメ

ヨコヤマリンドウ

 12:20. 白雲岳分岐着。
 南前方遠くに山頂部が王冠のような形のトムラウシが見える。
 12:35. 分岐発。
 銀泉台に向かう。なだらかな下り道でのんびりと歩ける。ところどころにキバナシャクナゲの群落がある。キバナシオガマ、チシマキンレイカ、チョウノスケソウ、エゾハハコヨモギ、シロサマニヨモギ、ホソバウルップソウなどが咲いていた。
白雲岳分岐付近から旭岳
 
ホソバウルップソウ
 
キバナシオガマ
 
チョウノスケソウ
 

13:20. 赤岳山頂着。 白雲岳、旭岳、北鎮岳、凌雲岳などが望めた。奥の平にキタキツネがいたが、人を恐がらず、餌を欲しがって寄ってきた。
 14:15. コマクサ平着。 名の通りコマクサが咲いている。ここから道の傾斜は急となり、残雪もかなり残っていた。高校生のグループが運動靴で登ってきていて、下りにキャーキャー悲鳴をあげていた。
 15:40. 銀泉台着。 この間の花は、エゾウサギギク、ジンヨウキスミレ、エゾイチゲ、コガネイチゴ、ツマトリソウ、ゴゼンタチバナ、ウコンウツギ、チシマアザミ、ヨツバシオガマ、ハクサンチドリなど。

キタキツネ
 
 宿泊は「銀泉台ヒュッテ」に予約をしていた。ガイドブックによると銀泉台でタクシーを呼べるとあったので、層雲峡まで車をとりに戻るためにタクシーを呼んでもらおうとしたが、営林署の無線を利用するので、土曜、日曜は使用できず、この日は土曜日なので連絡できないとのことだった。困惑したが、作業の人でちょうど層雲峡に帰る人がいて層雲峡まで乗せてもらい、車を運ぶことができた。「銀泉台ヒュッテ」は空いていた。

7月18日(日)
  5:30. 銀泉台発(車)。 大雪湖、糠平湖を経て然別湖へ。道路脇にハクサンフウロ、エゾスカシユリ、ヒオウギアヤメ、クルマユリ、ノコギリソウ、ルピナスなど。また、キタキツネ、エゾシカを見かけた。
  9:45. 然別湖着。 白雲山に登ることにした。

  9:45. 登山口発。 11:15. 白雲山頂着。 13:05. 登山口着。
 霧で視界はまったく利かなかった。鬱蒼とした原生林の中を歩く。ホンシャクナゲ、ミヤマハンショウヅル、テングクワガタ、マイヅルソウ。頂上近くには、イワブクロ、タカネバラ、ハクサンフウロ、ハクサンチドリ、タカネニガナが見られた。クマゲラ、シマフクロウが生息するとのことだが、姿はもちろん声も聞こえなかった。
 鹿追町まで給油に行き、神田日勝記念館を観る。山田温泉まで戻って宿泊。

7月19日(月)
  5:30. 山田温泉発(車)。 日勝国道を経て、9:00. 鵡川のドライブインにて食事。
 勇払海岸をドライブ。ハマナス、ハマフウロ、コウボウムギ、ハマボウフウ、ハマヒルガオ、キバナノカワラマツバ。
 11:00. ウトナイ湖着。 ウトナイ湖サンクチュアリを歩く。シマアオジ、アオジ、アカハラ、ノビタキ、コムクドリ、コヨシキリ、イソシギ。 14:10. ウトナイ湖発。
 小樽市内の運河、市場、北一硝子、人形館などを観て、17:00. 「天望閣」着、宿泊。

7月20日(火)
 乗船前に、石原裕次郎記念館に行ってみたが、開館前で中は見られなかった。手宮緑化植物園を見て小樽港へ。
 10:30. 小樽出港。 一日ゆっくりと船で骨休めができた。

  5:30. 新潟港着。 7:05. 上越市帰宅(全行程:973km、ガソリン:80リットル)
 
  05.大雪山(2)
 

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