はなぐつわ
花轡

 生け花では剣山留めが一般的ですが そのほかに 花轡留めという手法があります。


 戦国時代に陣中で花を生けるとき 馬に水を飲ませるための 馬盥(ばたらい)を水盤の代わりに
剣山のかわりに 馬に手綱をかけるための馬具であ る轡(くつわ)を
花留めとして用いたのが起源とされ およそ5百年にわたって伝承されてきた技法です。

馬具から発生したものを「花轡」という美しい花留めに発展させ
水盤も盥と限らず 花轡の形が映える底浅の陶器などが用いられるようになりました。
 

花轡は重ねたり くぐらせたりして 花材の高さ太さに合う形に組みます
古来からの伝承であるにも関わらず 洋花にも良く似合い 
小品に仕立てることが出来るので飾る場所を選びません

戦国の陣中であっても 生け花を楽しむ 雅な心を持った武将たちに思いをはせると
生け花が持つ遊び心の文化の奥深さに 感心させられます。


 
花轡 はなぐつわ 組む前はこの状態
 
「玉虫」 古流松藤会 長井理一先生創案の組手 
  
小菊 草形 流し生け
 
「ヤドカリ」 長井理一先生創案の組手
 
「ヤドカリ」でドクダミ
 
「胡蝶」 長井理一先生創案の組手
 
「胡蝶」でチューリップ
 

「鶴」古伝
 
「海老」古伝
 


「富士 」長井理一先生創案の組手
 
「亀」古伝
   
組手 「富士」  花 コデマリ


古流松藤会 長井理一先生創案の「花轡」の本をお手本として
様々な組み方を組む楽しさに熱中している 板垣理恵です

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