108. 暑寒別岳(しょかんべつだけ)   1,491m

 
 北海道道北、増毛山地。

登頂日: 平成16年(2004年)7月3日(土)
天 候:
行 程: 南暑寒荘(泊)−雨竜沼湿原−南暑寒別岳−暑寒別岳−暑寒荘

7月3日(土)
  4:20. 南暑寒荘発
  4:55. 吊橋
  5:40. 雨竜沼湿原入口
  5:50. 休憩所、 10分休憩
  6:50. 展望台、 10分休憩
  7:40. 8合目、 5分休憩
  8:10. 南暑寒別岳山頂着、
  8:35. 発
  9:40. ピーク、 5分休憩
  10:55. 暑寒別岳山頂着
 
  11:30. 暑寒別岳山頂発
  11:45. 分岐
  12:25. 扇風岩
  12:45. 滝見台、 5分休憩
  13:15. 5合目
  13:45. 5分休憩
  14:00. 佐上台
  14:20. 1合目
  14:40. 暑寒荘着

7月2日(金)
 北海道の天気は今週もよさそうなので、二百名山であり、花の百名山でもある暑寒別岳に行くことにした。前日にインターネットで航空券の予約をした。
 
  8:00. 上越IC発(車)。 9:25. 新潟空港着。
 10:20. 新潟空港発。 11:30. 新千歳空港着。 
  12:19. 新千歳駅発。 13:49. 滝川駅着。
 14:10. 滝川発(タクシー)。途中で買い物。 15:00. 南暑寒荘着。

  50台くらいは止まられるような駐車場が2つあり、上の方の駐車場はほぼ満車くらいになっていた。 南暑寒荘は新しく、きれいで気持ちがよい。小屋の一段低いところが広い芝生の広場のキャンプ場になっていて、3棟の炊事棟がある。テントは1張だけ張ってあった。小屋の前からは富良野岳、十勝岳、トムラウシが遠望できた。それらを眺めながら、ウイスキーを飲んでいると、ぞくぞくと登山者が下ってくる。ほとんどは雨竜沼湿原の散策か南暑寒別岳だけの往復のようだった。
 南暑寒荘は、1階の中央にホールがあって、トイレ、シャワー室、事務室と宿泊者用の部屋が2つ、2階に宿泊者用の部屋が3つある。電磁調理器2台。照明も完備している。
 6時までは、男1人女2人の組、夫婦1組、男性単独行2人と私だけで静かだったが、7時頃に15人位のグループが来て騒々しくなった。しかし、8時頃には静かになった。私は、12畳位の部屋に一人で過ごした。マットレス、毛布は有料で使用できる。
 山荘使用料;1,000円。協力費;500円。 マットレス使用料;200円。

7月3日(土)
 団体は3時半頃から起きて、4時に山荘を出発していった。後で聞いたところでは、山口、広島、岡山などからのグループで、昨日(一昨日?)は、利尻山に登り、今日は暑寒別岳を往復する人もいるのだという。

  4:20. 南暑寒別荘発。 すでにかなり明るくなっている。昨夜泊まった夫婦が帰ってきたが、探鳥をしてきて、40種くらいの鳴き声が聞こえたという。
 広い林道を数分歩いて、吊橋を沢の右岸に渡る。ここから登山道になる。ウグイス、ミソサザイ、エゾムシクイ、コルリ、クロジなど。
  4:40. 白竜の滝の休憩地。長袖を脱ぐ。
  4:45. 吊橋。左岸に渡る。
  5:05. 水場。右手からきれいな水が流れてきている。しばらくして、先に出発していた団体を追い越した。エゾノリュウキンカ、マシケレイジンソウ、オオバタチツボスミレ。
  5:25. ペンケペタン川の河原に出る。ここでも右手からいく筋かの水が流れてきている。河原から右に笹原を登ると、雨竜沼湿原が見え、その奥に南暑寒別岳、その右に暑寒別岳が見えてくる。
雨竜沼湿原から南暑寒別岳

雨竜沼湿原から暑寒別岳

  5:40. 木道に出る。
  5:50. 休憩所。
  6:00. 休憩所発。 木道の分岐は一方通行で左に入る。 湿原には、ヒオウギアヤメ、エゾゼンテイカ、イワイチョウ、ワタスゲ、ハクサンチドリ、ツマトリソウ、ミツバオウレン、チシマフウロ、シナノキンバイ、クロバナハンショウヅルなど。ヒバリ、センダイムシクイ?。
  6:30. 分岐。左へ展望台に向かう。ここで湿原は終わる。
  6:50. 展望台着。 ゆっくりと写真を撮りながら来たので、コースタイムの50分かかってしまった。湿原越しに、十勝連峰の山々が見える。空腹を感じておにぎりを食べる。虫が多い。

エゾゼンテイカ

  7:00. 展望台発。 カッコウ、ツツドリ、オオルリ。
 タケカンバ帯からチシマザサ帯になる。笹は刈られているが、切り株で歩きにくい。道端にはずっとハクサンボウフウが咲いていた。ハイオトギリ、マイヅルソウ。
  7:40. 8合目。ハイマツが現れ、ごろごろした岩の道となって、ゴゼンタチバナが見られるようになると、8合目に着く。雨竜沼から日本海まで見渡せる。5分休憩。

南暑寒別岳山頂

南暑寒別岳山頂から雨竜沼湿原

  8:12. 南暑寒別岳山頂着。
 暑寒別岳が大きく見える。稜線の東側には雪田がまだ多く残り、沢には何筋も残雪が残っていた。暑寒別岳まで見たところあまり急なところはないように見えた。花の百名山では、暑寒別岳まで3時間とあるが、2時間くらいで行けるだろうと思った。
  8:35. 南暑寒別岳発。 登ってきた方向と反対側、西に向かって急な斜面を直線的に下る。男性登山者が一人、黙々と下を見たまま登ってきた。それほど急な道だ。しかし、十数分でササの緩やかな傾斜地となり、その後は低潅木帯の緩やかな登りとなる。

南暑寒別岳山頂から暑寒別岳

 雪の上を歩くことはなかったが、少し前に消えたばかりと思われるところがあり、また、道のすぐ近くまで雪田がいくつか残っていた。一本だけ沢状のところを渡る。水は流れていなかったが、雪が消えたばかりのようで、ザゼンソウやミズバショウが咲いていた。その後も水の流れはどこにもなかった。コマドリ。
 サンカヨウ、シラネアオイ、エゾイチゲ、フギレオオバキスミレ、リンネソウ、ミヤマラッキョウ、トカチフウロ、ウコンウツギ。

  9:30. 「南暑寒別岳2km、暑寒別岳2km」の標識。
  9:40. その先のピークまで登って10分休憩。 その後だんだんと傾斜がきつくなる。ヨツバシオガマ、トカチフウロ、イソツツジなどが見られるようになる。
 左側が崩落したガレ場に出る。そのすぐ上の砂礫地にキクバクワガタが島状に群生していた。その上の傾斜もきつい。この坂で南暑寒荘で一緒で、暑寒別岳を往復すると早出をしていった男性とすれ違った。ミヤマオダマキ。
 この坂を登りきるとチングルマ、エゾノハクサンイチゲ、シナノキンバイ、ハクサンチドリなどの咲くお花畑に出て、暑寒別岳の山頂が近い。
 10:55. 暑寒別岳山頂着。
 暑寒荘から来た登山者が7、8人着いていた。山頂付近にはミヤマオグルマ、エゾウサギギクが咲いていた。ときに雨がぱらつく。
 10分くらいしてから、暑寒荘から一緒にタクシーに乗る予定の男性(中野区の岡さん)が到着した。5時に出て、5時間10分で来たという。その後に団体の中の5人くらいが登ってきた。
 11:30. 暑寒別岳発。 山頂から箸別コースへの分岐までは平坦で花が多い。暑寒別岳までには見られなかったエゾツツジ、ミヤマリンドウ、ミヤマアズマギク、マシケゲンゲなどが見られた。

エゾノハクサンイチゲ・シナノキンバイ

暑寒別岳山頂

エゾツツジ

マシケゲンゲ

 11:45. 分岐。急な坂が続く。こちらから登ってくる人もかなりいる。分岐以後はあまり花は見られなかった。 12:25. 扇風岩。 
 12:45. 滝見台。 右手の下、沢の対岸遠くに2段の滝が見える。下るにつれて暑くなってきた。5分休憩。
 13:15. 5合目。
 14:45. 5分休憩。 ダケカンバ帯になるが、太いダケカンバが皆、斜めや横になって生えている。
 14:00. 佐上台。すぐ先に2合目。平坦な樹林帯が続く。
 14:20. 1合目。
 14:40. 暑寒荘着。 山荘は古いようだが、沢の脇の気持ちのよい広場にある。

 15:30. 「民宿平野」着。 普通の民家のようで、奥さんが1人でやっているようだ。後で聞いたところでは、ご主人はエビ漁をする漁師さんとのこと。
 すぐに入浴をして、ビールを飲み、夕食まで宿の近くを散歩した。
 増毛駅は留萌線の終着駅で、高倉健、倍賞千恵子主演の映画「駅 STATION」の舞台になったところだ。
 6時、夕食。 今日の宿泊者は6人。食堂も6人か、せいぜい8人分しか席がなく、家庭的で雰囲気がよい。料理も美味しかった。
 ビール(350ml)2本、冷酒1合と宿泊費で、7,100円。

7月4日(日)
 7時に朝食。 7:30. 民宿を出る。
  7:45. バス停着(暑寒別川の河口近くにある)。
  8:08. 増毛発(バス)。 10:25. 札幌駅着。
 10:40. 札幌駅発。    11:20. 新千歳空港駅着。
 13:45. 新千歳空港発。  15:00. 新潟空港着。
 長女の家に寄って、17:00. 帰宅。
 


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