179. 笈ヶ岳(おいずるがだけ)  1,841m

 
 富山・石川・岐阜県境、両白山地(加越山地)。
 白山の北に、笈ヶ岳、大笠山、大門山、医王山と連なる加越山地の山。登山道は途中までしかなく、残雪期にだけ登ることができる。
 二百名山の中で難関の山のひとつ。
 
登頂日: 平成21年(2009年)5月2日(土)
天 候: 快晴
行 程:
 
白山自然保護センター=野猿公園=ジライ谷左岸尾根=ブナオ尾根=
冬瓜平=シリタカ山稜線=県境尾根=笈ヶ岳(往復)


5月2日(土)
  4:35. 白山自然保護センター発
  5:00. 野猿公園
  6:00. 大岩、 5分休憩
  7:12. 雪のピーク、 5分休憩
  7:30. 冬瓜平への分岐
  8:20. 5分休憩
  9:15. シリタカ山稜線分岐着
  9:20. 発
  10:00. 県境尾根稜線、5分休憩
  10:35. 笈ヶ岳山頂着
 
  11:05. 山頂発
  11:55. シリタカ山稜線分岐着
  12:00. 発
  12:50. 5分休憩
  13:10. 冬瓜平分岐分岐
  13:15. アイゼンを脱ぐ(10分)
  14:15. 5分休憩
  14:30. 大岩
  15:20. 野猿公園、 5分休憩
  15:45. 登山口着

5月1日(金)
 今回は、二百名山の中で難関のひとつである笈ヶ岳の登頂を目指す。雪の状態などによっては困難が予想され、一人では不安なので、Hさんと同行することにした。Hさんも二百名山を目指して登山している。
 午後3時に白山自然保護センターの駐車場で落ち合う予定。
 午前10時、自宅(上越市)発。 午後2時、白山自然保護センター駐車場着。

 Hさんはすでに来ていて野猿公園まで下見をしてきてくれていた。
 来る途中で今日、明日の食事を買うつもりが、買いそびれていたので、買いに戻った。30kmくらい白山町までコンビニはなかった。
 駐車場で下山してきた登山者に状況を聞くと、冬瓜平を通った方が雪面にトレースがしっかり付いていて時間はかからず、冬瓜山経由はすでに藪が出ていて登りにくいとのことだった。 往復には、速い人で10時間、遅い人で12時間くらいのようだ。
 駐車場でアルコールを飲んで過ごす。明日の天気はよいようだ。明朝は4時半出発の予定とする。8時就寝。夜は満天の星がきらめいていた。

5月2日(土)
 4時ころに起きて、食事を摂り、出発の準備をする。4時10分頃、ライトを点けて最初の人が出発していった。

  4:35. 白山自然保護センター発。 駐車場の奥、自然保護センターの建物の裏に登山口がある。ライトはいらない明るさになっている。
  5:00. 野猿公園。 数分前に出発していた3人の前になってジライ谷を渡る。水量はそれほど多くなく岩伝いに渡れた。
 最初から急登が始まる。特に急なところ、滑り易いところにはトラロープが張ってある。木の根や枝、岩に掴まって登る。
  6:00. 大岩。 大岩を左に巻いて登ったところで休憩。暑くて長袖を脱ぐ。すぐに3人組も到着して休憩した。
  6:05. 発。 少し傾斜は緩くなるがさらに急登が続く。傾斜が緩くなって小さなピークで冬瓜山が見える。このピークから痩尾根を小さく登降して進む。芽吹き前の枝が道に被さってきているので、手で掻き分けなければならないが、藪漕ぎというほどではない。再び急登となり、登り切ると雪の残った小さな平地に着く。振り返ると白山がきれいに見えた。
  7:12. 雪の小広場で5分休憩。 すぐに雪はなくなるが、登っていくと再び雪が現れる。踏跡を辿っていく。平坦なところに出て、左に進むと、トレースは二つに分かれ、そのまま横に真っ直ぐに進むと冬瓜平へ、右手へ尾根の方に行くと冬瓜山へと向かう。
  7:30. 冬瓜平への分岐。 冬瓜平に向かう。少し下ってから右手へ冬瓜平を東に進む。トレースがしっかりと付いている。しばらくすると前方に笈ヶ岳が見えてくる。
大岩(下山時)

冬瓜平から笈ヶ岳

シリタカ山稜線から笈ヶ岳

  8:20. 雪で埋まった谷を一つ下って登り返した雪原で5分休憩。 平坦な雪原からシリタカ山の北斜面をトラバースするようになる。上部の斜面から土石が落ちてきているところが1か所あった。少し斜面を下ってからシリタカ山への稜線の登りとなる。急な雪面が続く。雪が硬くないのでアイゼンは必要ない。途中、数回立ち止まって休んだ。
  9:15. シリタカ山からの稜線に着いた。 振り返るとシリタカ山の左奥に白山が大きく見えた。途中に追い越して行った人が冬瓜山、シリタカ山を通ってきたようで一緒になった。 9:20. 発。急傾斜の尾根を50mほど下ってから県境尾根へ登って行く。かなりの傾斜がある。

 10:00. 県境尾根稜線に出る。5分休憩。
 県境尾根の岐阜県側の雪面を登って行く。山頂の数mまで雪面を登って行くことができた。山頂手前で2人と行き逢う。4時ころに登山口を出た人だろう。
 10:35. 笈ヶ岳山頂着。
 2人が先着していた。狭い山頂だ。360度の展望。白山は勿論、北アルプス連峰、槍ヶ岳も見えた。北には大笠山が大きく見える。大笠山からの尾根はすでにかなり雪が消えていて藪が多いようだ。昼食をとって休憩。さらに2人が到着したところで下山することにした。念のためアイゼンを着ける。
 11:05. 山頂発。 雪の斜面の下りは楽だ。登ってくる人と7、8人すれ違う。

笈ヶ岳山頂

笈ヶ岳山頂から白山

山頂から登って来た県境尾根

山頂から大笠山、大門山

11:55. シリタカ山・冬瓜平の分岐。 今回は笈ヶ岳の登頂が目的だったので、無理をしないでシリタカ山、冬瓜山には登らず、帰りも冬瓜平を通ることにする。12:00. 発。
 12:50. 冬瓜平で5分休憩。
 13:10. 冬瓜山・冬瓜平分岐。 分岐から下るとすぐに雪がなくなった。
 13:15. アイゼンを脱ぐ。10分休憩。
 13:30. 雪の小広場。 2人の男性がテントを張っていた。
 14:15. 5分休憩。 14:30. 大岩。
 15:20. 野猿公園、 15:25. 発。 15:45. 登山口着。

今日、笈ヶ岳に登ったのは15人くらいのようだ。
 今日の行動時間は、約11時間だった。
 ジライ谷左岸尾根はさすがに急だったが、その他はそれほどではなくて、全く不安を感じることなく登ることができた。天候がよかったのと雪の状態がちょうどよかったからだと思う。もう1週間遅ければ藪が多くて大変になるだろう。雪の状態は年によって違うだろうが、連休1週前か、連休早目が登り易いと思われる。
 中宮温泉の「山田旅館」に宿泊した。
 


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