161. 霞沢岳(かすみざわだけ)  2,646m

 
 長野県、常念山脈最南部(北アルプス南部)。 深田久弥によると、
 徳本峠からの穂高岳の展望は、「日本山岳景観の最高のもの」とされる。
 
登頂日: 平成20年(2008年)10月4日(土)
天 候: 快晴
行 程:
 
上高地−明神−徳本峠小屋(泊)=霞沢岳(往復)
−岩魚留小屋−二俣−島々

10月3日(金)
  11:00. 上高地バスターミナル発
  12:05. 明神館、 10分休憩
  13:15. 水場、  10分休憩
  14:05. 徳本峠小屋着(泊)
10月4日(土)
  5:50. 徳本峠小屋発
    6:00. 分岐
  6:55. ジャンクションピーク
  7:00. 発
  7:27. 池
  8:00. 鞍部、 10分休憩
  9:15. K1ピーク、 5分休憩
  9:35. K2ピーク、 3分休憩
  9:55. 霞沢岳山頂着
  10:10. 山頂発
  10:25. K2ピーク、 20分休憩
  11:00. K1ピーク
  11:40. 鞍部、 10分休憩
  12:20. 池
  12:55. ジャンクションピーク
  13:10. 発
  13:45. 徳本峠小屋着(泊)
10月5日(日)
  6:35. 徳本峠小屋発
  7:05. 水場、 5分休憩
  7:35. 標識、  10分休憩
  8:15. 岩魚留小屋、 5分休憩
  8:55. 瀬戸上橋
  9:10. 標識、  5分休憩
  10:00. 二俣、  10分休憩
  11:25. 島々、バス停着

 この週末は全国的によい天気の予報なので霞沢岳に登ることにした。できれば昔の人たちが登った道を徳本峠から島々まで歩いてみたいと思って、徳本峠小屋に3日、4日と連泊できるか聞いたところ少し混むが宿泊できるという。

10月3日(金)
  7:30. 上越市発(車)。  9:50. 沢渡着。
 10:10. 沢渡発(バス)。 10:40. 上高地バスターミナル着。食事を摂る。

 11:00. 上高地バスターミナル発。
 河童橋は大勢の人で溢れていた。7月に奥穂高岳に来た時には梓川の左岸を歩いたので、今回は右岸を歩く。霞沢岳が見えるかとも思ったが、対岸に聳えているのは六百山で、霞沢岳はその陰になっているようだ。
 11:20. 岳沢分岐。
 12:00. 明神橋。やはり霞沢岳は見えない。後ろに明神岳が聳えている。
明神橋から霞沢岳方向

明神橋から明神岳

 12:05. 明神館、休憩。 12:15. 発。3分で徳本峠への分岐。沢の右岸の広い道を緩やかに登っていく。20分ほどで登山道になり、少し傾斜が強くなる。やはり右岸に沿って登った後、沢から離れて山腹を九十九折りに登ると水の流れのある沢に着く。
 13:15. 水場。 休憩していると後からきた男性が水を汲んでいる。もっと小屋の近くに水場があるのかと思っていたが、小屋の近くにはないという。私も水を2L汲んで持っていくことにした。 13:25. 発。この沢から3分登ったところに最後の水場の標識があるが、水の流れは少ないので、先ほどの沢の方がよい。
 14:00. 霞沢岳への分岐、「峠まで0.2km」。

 14:05. 徳本峠小屋着。
 古い小屋で昔からほとんど変わっていないという。峠から北方向に前穂高岳、明神岳、奥穂高岳の展望がよいが、峠から1分ほど霞沢岳の方向に上がったところの展望台からの方がもっと素晴らしい。小屋の前でウィスキーを飲んで過ごす。陽が当たっているときはよいが、日蔭は寒く感じる。
 5時から夕食。美味しく食べられた。電気はなく、照明はランプ。夕食を済ますと皆6時ころから床に就いた。宿泊者は30人くらいで、2畳に3人くらいのスペースだった。
 夜は、満天の星だった。

徳本峠小屋

徳本峠展望台から穂高岳


朝日を浴びた穂高岳


10月4日(土)
 まだ真っ暗な5時ころから出発していく人がいる。私は今日もここに泊まるのであまり急いで出発しないでもよい。朝食は6時からなので、昨日頼んでおいた弁当のおにぎりを1個食べてから出発する。

  5:50. 徳本峠小屋発。 朝日が射し始めてきているが、外はすごく寒かった。展望台でちょうど朝日が当たり出した穂高岳の写真を撮って霞沢岳に向かう(5:55)。3分ほど緩やかに下って、明神に下る分岐に着く。ここから急な登りが始まる。針葉樹林の中でほとんど眺望は利かない。
スタジオジャンクションから穂高岳

  6:25. スタジオジャンクション。ここからだけ北側の展望ができる。西穂高、奥穂高、前穂高から常念岳まで見渡せる。防寒具などを脱ぐ。 6:30. 発。まだ、急坂が続く。
  6:55. ジャンクションピーク、東側が崖になっていて展望が得られるが、有名な山は見られない。 7:00. 発。樹林帯の中を緩やかに下っていく。10分くらいで南方向に乗鞍岳、御嶽を展望できるところがある。

乗鞍岳
 
御嶽
 

  7:27. 小さな池がある。少し先で鞍部となり、そこから登りになる。いくつかのピークを越して、再び鞍部に着く。
  8:00. 鞍部。 南側が切れ落ちて崖になっている。K1への登りに備えて食事を摂る。この鞍部の手前でやっと霞沢岳の山頂が見えた。
  8:10. 発。 ダケカンバ樹林の中を急登していく。
  8:35. ピークを越す。K1が目の前に聳えている。K1への登りにかかる。背の高い樹木はなくなる。急登が続く。道には霜柱がまだ凍っていた。

K1ピーク

K1ピークから霞沢岳、K2ピーク

  9:15. K1ピーク着。 快晴で素晴らしい眺望だ。梓川の対岸に奥穂高岳を中央にして、左右に西穂高岳、前穂高岳が間近かに見える。その右に常念岳。左に笠ヶ岳が見える。さらに左には焼岳が見られる。足元に見える梓川は帝国ホテル付近なのだろうか。 9:20. 発。
  9:35. K2、 9:38. 発。
  9:55. 霞沢岳山頂着。
 穂高岳は少し遠くなり、焼岳が近く見える。山頂は狭く、ゆっくりと休めないので山頂を後にする。
 10:10. 山頂発。

霞沢岳山頂

霞沢岳山頂から穂高岳

 10:25. K2ピークで食事を摂って休憩する。 10:45. 発。
 11:00. K1ピーク。 11:40. 鞍部、 11:50. 発。 12:20. 池。
 12:55. ジャンクションピーク、軽食を摂って休憩。 13:10. 発。
 13:45. 徳本峠小屋着。 このまま上高地へ下りて帰ることができる時間だが、明日も休みなので、最初の予定通りに明日は島々まで歩くことにしてここに泊まることにした。島々から登ってきた人がいたが、7時間かかったという。早い方なのだろう。宿泊者は昨日とほぼ同じ人数だった。
 夜には霧が出ていた。

10月5日(日)
 今日の行程は下りだけで約5時間なのでゆっくりとできる。小屋の朝食を頂いてから支度をして出発した。朝は太陽が出ていたがあまり天気はよくないようだ。昨日の寒さは嘘のように今日は寒くない。
 

  6:35. 徳本峠小屋発。
 小屋の前から南の斜面を下る。斜面の傾斜は強いが、道は九十九折りに切られていて道自体の傾斜は強くはない。ダケカンバは黄葉してきているが、日が差していないのであまりきれいに見えない。
  7:05. 水場、7:10. 発。 谷の右岸に沿って下ってから、沢の左岸を下る。道の傾斜は強くない。
  7:25. 右岸に渡るが、また、左岸に戻って沢に沿って下っていく。女性2人と行き逢った。今朝、岩魚留小屋から来たのだろうか。
  7:35. 「岩魚留小屋まで 1.7km」の標識。
  7:45. 発。 沢の左岸を下って行く。
  8:15. 岩魚留小屋着。 この辺りは明るく日が差していた。岩魚留小屋は営業していなかった。女性が一人休んでいた。
  8:20. 小屋発。 女性は一足先に出発していった。小屋の前から橋を渡って右岸を進む。しばらくは先を行く女性の姿が見え隠れしていたが、そのうちに全く見えなくなった。谷の一部は狭く廊下状になっている。
  8:55. 瀬戸上橋。左岸に渡る。
  9:05. 瀬戸下橋。右岸に渡る。
  9:10. 「二俣まで 2.6km」の標識。
  9:15. 発。
  9:40. 戻り橋。 行き橋は、建設中で河原に降りて仮設の橋を渡る。
 10:00. 二俣着。 軽食を摂って休憩。
 10:10. 発。 二俣のすぐ下流で林道は崩壊していて現在工事中だった。林道をひたすら歩く。
 10:42. ゲート。島々にかなり近くなったところでやっと女性の姿が見えるようになった。私もかなり一生懸命に歩いたのに途中で追い付かなかったのは、女性の足がかなり速かったのだと思う。
 11:25. 島々、バス停着。

「岩魚留小屋まで1.7km」

岩魚留小屋

「二俣まで2.6km」

  徳本峠から島々まで下りで約5時間。登りでは8時間あればよいだろう。登りの最後の1時間くらいが少し辛いかもしれないが、水場はあちこちにあって、水を多く持たないでもよいだろう。島々谷南沢は岩魚留小屋の付近など一部を除いて一日中ほとんど陽が当たらないようだ。これも夏場には登り易いと思われる。

 11:38. 島々発(バス)。
 12:12. 沢渡着。 食堂で食事を摂る。
 12:50. 沢渡発(車)。  15:05. 帰宅。

 

トップページ