狂犬病は今もまだ存在する病気か
日本では1957年を最後に、動物での狂犬病の発生は報告されていません
これは、当時の関係者らの懸命な努力と一般市民の協力の賜です
そして、60年以上経過した現在も動物での狂犬病の報告はありません
しかし、ひとたび世界に目を向けてみると、狂犬病が発生していない国は、日本を含めごくわずかしかありません
日本の隣のアジアの国々においても、毎年数万の人が狂犬病で亡くなっています
特にインドは、死亡者の数が飛びぬけて多くなっています
インドではきちんと統計がとられていないために正確な死亡者数は把撞できていませんが、少なく見積もっても毎年2万人が死亡していると言われています
日本のすぐ隣の韓国や中国でも人の狂犬病の発生が報告されています
これらアジアの国々では、人の狂犬病の発生原因の95%以上が大の咬傷だといわれています
狂犬病は人と動物の共通感染症で、すべての晴乳類に感染し、ひとたび症状が現れると、ほぼ100%死亡します
現代の進んだ医療技術をもってしても助けることはできません
しかし、狂犬病の動物に咬まれた後すぐに曝露後免疫と呼ばれる狂犬病ワクチンの複数回接種を受ければ、
100%ではありませんが発症を防ぐことは可能です(海外では抗狂犬病免疫グロブリン血清も使用することがあります)