26 盲導犬と一緒 登校見守り6年目


盲導犬と一緒 登校見守り6年目
上越大島区・握手で毎朝元気を交換  

 視覚に障害がある上越市大島区大平の男性(64)が毎朝、盲導犬の「オンリー」と一緒に地元の大島小児童の登校を見守っている。交通量の多い国道と県道の三差路に立ち、一人一人と握手を交わす光景は6年目を迎えた。「子どもたちから元気をもらい、俺も元気をあげる。握手は元気の交換なんだよ」とほほ笑む。

 午前8時前、集団登校してきた児童約20人が一斉に男性に駆け寄った。元気良くあいさつして握手をし、隣に座るオンリーの頭をなでる。「おはよう、行ってらっしゃい」。野崎さんは一人一人に声を掛け、いつもより握手する力が弱かったり、手が冷たかったりする児童がいると「風邪でもひいてないか」と気遣う。

 2002年、糖尿病の影響で視力を失った。ラブラドルレトリバーのオンリーと出会ったのは07年。8歳の雄で、市内でただ1匹の盲導犬という。用事があれば、どこでも一緒に公共交通を乗り継いで繰り出す。

 08年秋、地元の交通安全協会員らが実施する登校見守りに加わった。「何かボランティアがしたかった。犬と一緒なら子どもたちも喜ぶと思って」。以来、どんなに天候が荒れても続けてきたという。

 「最初は手を握ってくれなかった」という子どもたちも、日がたつにつれ1人、2人と握手に加わり、今では朝の恒例行事になった。5年生の岩野洸太君(10)は「握手をすると元気になれる」とはにかむ。

 毎朝の見守りは「健康管理でもある」と野崎さん。「大島の子はみんな素直で良い子。年々数は減っているが、地域の宝だと思う。体が持つ限りはずっと続けたい」と優しい表情で話した。

 戻る