21 リレートーク32
 
2010年1月18日 上越タイムス NPO PRESSより

人と人との輪がひろがるリレートーク。それぞれの分野で懸命に生きる方に素顔を書いていただきます。そして友人にバトンタッチ!
この人に                  
ちょっとお話聞かせて!
リレートーク32

野崎 正さん
プロフィール/(のざき ただし) 昭和24年生まれ。自然豊かな上越市大島区に住み還暦を迎えた。東京で理容業を学び、20歳で地元に戻り開業して32年、8年前に失明し二度と櫛とはさみを持つことができなくなり断念。

 盲導犬オンリーと二人三脚

 崩れかけた人生に、一歩踏み出す勇気と生きる喜びを与えてくれた、高田盲学校最後の生徒としての三年間。生活訓練を学び、五十の手習いでパソコンもできるようになった。今ではパソコンは生活の一部となり欠かせないものとなっている。良き恩師に恵まれ、ここまで自立できたことに感謝の気持ちでいっぱいである。それ以上に今、勇気をもらっているのが盲導犬オンリー。

 オンリーは、ラブラドール・レトリバー雄4才。1才10ヶ月で我が家に来て2年2ヶ月、私の分身として失明後の第二の人生を共に歩んでいる。妻は大の犬嫌いだったが、今は良き理解者となっている。

 オンリーと一緒にいると見知らぬ人から声をかけられる。多くの人たちとの出会いで、人との輪が増えつづけていることが人生の大きな収穫となっている。今はオンリーとならどこへでも出かけることができ、失明してからの登山も楽しんでいる。

 「新潟あいゆ一山の会」に入会し、視覚障がい者の登山をサポートしていただいたおかげだ。山の様子などの説明を受けながら、山の空気・風・音・においなどで風景を感じることができる楽しさを知ることができた。また、日の不自由な人を支援する視覚障がい者自立支援団体「オアシス上越」の一員として、私なりの社会貢献をしていきたいと思っている。この団体は、平成20年10月に発足、毎月第二土曜日の午後1時から上越市福祉交流プラザで講座を開くなどして、視覚障がい者を支援。誰でも無料で参加できるので、多くの方々に視覚障がいに対する正しい知識と理解を持ってもらいたい。

 盲導犬オンリーとの二人三脚を通じて、いま最も意欲を燃やしているのは、補助犬法をもっと知っていただくための活動である。
 「身体障がい者補助犬法」は平成14年に全面施行。公共施設および公共交通機関を始め、個人店舗・デパート・宿泊施設・映画館・レジャー施設など公民問わずすべての施設で、原則として補助犬同伴者の受入が義務付けられた。しかし、「ペットや動物はちょっと」とまだまだ受け入れを断られるほうが多い。地元の子どもたちと盲導犬オンリーとのふれあい体験の場を増やすなど、補助犬法の啓発に力を注いでいきたい。

画像のキャンプション:盲導犬オンリーと二人三脚

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