7 富士山下見記録

富士山頂上(ご来光を待つが?)
    富士山頂上(ご来光を待つが?)

 記録:事務局 霜鳥 弘道
1 期 日:2001年9月1日(土)〜2日(日)
2 コース:須走口コース
3 目 的:新潟あいゆー山の会の記念行事山行の下見
4 タイム:
  [9月1日(土)]晴れ
   5:15 高田発(上越高田IC〜富士吉田ICは高速道路)
  10:00 須走登山口着(静岡県御殿場市)
  10:20 須走登山口発
  12:10 六合目着
  14:00 本7合目見晴館着(宿泊)

  [9月2日(日)]曇り
   2:45 見晴館発
   5:00 頂上着
   5:20 お鉢巡り
   5:50 富士測候所
   6:30 頂上発
   8:50 須走登山口着
   9:00 須走登山口発
  13:15 高田着(上越高田IC〜富士吉田ICは高速道路)
 8月26日の第4回例会山行「米山」も無事終了した。今年度の行事は、10月の西日本交流登山だけとなった。以後事務局では、来年度の活動準備に入ることになる。その一つに大きなイベントになると思われる「富士山」を視野に入れた計画、準備も考えた。即、来年度実施とは行かないと思うが、何れにしても下見の必要を考えていた。

 8月下旬、山村さんが富士山に登る計画があるとの予定を聞き、同行をお願いした。しかし、双方の日程調整ができず、急きょ、霜鳥が単独で行うことになった。 コースは、富士山には何度か登っている山村さんの推薦で、須走口コースにした。このコースは登山道が整備されており、登山4コースの内、視覚障がい者が一番容易に歩けるとのことであった。

 1日早朝、高速道路で須走登山口に向かう。高速道路は空いており、順調に富士宮ICから東富士五湖道路から須走ICで降りる。山梨に入ってから曇りとなり富士山の山影は全く見えなかった。須走ICから富士あざみラインに入り約10Km、標高2,000mの須走口新五合目の登山口に着く。駐車場は満車であったので道路脇に駐車する。この時期、登山者と観光客の他、キノコ採りの人達も大量に入山するようだ。 このコースの登山道は、登りと降りが別コースになっており、登山者の交差による混雑は避けられそうだ。古御岳神社までは樹林帯の中、窪地の登山道である。周辺の樹林にはキノコが沢山でており、カゴを持ったキノコ採りの人達も沢山いた。

 六合目までは、低い樹林帯の中、ゆるい傾斜の登山道を延々と歩く。途中から、二十歳前後の若者グループと前後になりながら登る。不思議とオジさん、オバさんはいない。六合目から本七合目は淡々とした登山道である。ガスのため遠望は出来ないが、時々脇の砂走りを下る登山者が見える。ここまでは富士山の全体像が把握できないので、大きなガレ山を登っているようで、登山をしている緊張感がでない。 本七合目の見晴館は整理された山小屋であった。最近話題になっている富士山の屎尿処理についても関心があったので、途中の山小屋を観察してきた。基本的には垂れ流しで、富士山本体に吸い込ませているようだ。
 見晴館はガランとしており本日一人目の宿泊者となる。予約もあるがこの天候なのでキャンセルも多いとのことである。また、本日で閉鎖するとのことでその準備もしていた。ビールを飲みながらぶらぶらしていると、ガスも徐々に薄くなり、頂上から富士宮方面の展望が効くようになった。昼寝をしたり本を読んだりで時間を過ごし、5時30分にはカレーの夕食であった。

 その後6時頃から続々と登山者が入り、40名位になった。これ位だと1畳に一人のスペースなので、楽に寝ることができる。ただ驚くことに、9時とか10時に登山者が登っている。かなりの冷え込みの中であるので、私たちの常識では考えられないことである。非常識が通用するのが富士山の不思議なところなのか。 10時には月夜となり、眼下には富士宮市から駿河湾など周辺がダイヤモンドのようにキラキラ輝いて見える。これは、富士山ならではの絶景と思われる。風もなく今夜は静かに眠れそうだ。  2日、午前2時ころからガサゴソと登山の準備、出発で眠れない。今回の失敗はラジオ を忘れたことである。あり余る時間を持て余すことになるが、ビールばかり飲んでいると 悪酔いから高山病になるよ!との忠告で自重したのでなおさらこたえた。
 結局、頂上でご来光を見ることにして出発する。八合目付近から霧雨、低温などから雨具を着ての登りとなる。吉田口登山道と合流したので大混雑になり、ヘッドランプの光の列が頂上付近まで続いていた。3,500m付近から頭がふらつき始め、これは高山病かと考えるが、混雑のためゆっくりの登りに助けられたようだ。

 ご来光の直前に頂上に着いたが、頂上は人で一杯だ。期待して待つが、東方は薄いガスで覆われはっきりしない。そして、ご来光らしき光を確認した程度で時間が経過してしまった。朝食後お鉢巡りに出発する。まだ誰にも会わず北アルプスの尾根道を歩いているようだ。相変わらずガスで展望は効かない。また、気温は1度前後のためか汗をかかないのが 助かる。しかし、気圧のためか緩い登りでも息が上がるので息を深く吸いながら気象観測所に着く。富士山の最高地点、剣ヶ峯でもあるが、ここ付近から登山者と大勢出会う。 観測所は解体作業中であった。新田次郎の作品にも多くでている所なので周辺を観察しながらしばしの休憩をとる。ここで、昨日の若者グループと出会うが八合目の山小屋は大混雑であったとのこと。また、ここでも、若者が多く最近の山風景とは逆転していた。

 頂上でMTを引く二人組にも会うが殆ど担いだとのことだが、こだわると色々な登山スタイルもあるものだ。 頂上の吉田、須走口への降り口付近では、最新のハイテクトイレの建設も行われていた。トイレ事情については、何れにしても富士山全体で取り組まなければならないのではないか。

 降りは、ブルドーザー道、通称「砂走り」を一気に下る。幅も広く、富士砂と言われる軽い砂礫の傾斜道は、丁度残雪期の雪面を歩く感覚で急速に高度を下げる。七合目からは本当の砂走りである。幸い、湿気のため砂ぼこりは上がらなかったが、乾燥して風の日はかなり厄介になると推測される。植物も既に紅葉しており、秋も終わりの感じだ。服装も頂上は雨具で防寒、八合で長袖になり、六合で半袖になる。また、天候も急速に回復してきて眼下に山中湖、遠方の山並みも展望できるようになった。

 結局2時間弱で六合目に着いたが、これがこの須走口の最大の利点か。しかし、砂走りでは、運動靴や軽登山靴の人達が苦労している様子から、ソウルは固めの登山靴、スパッツは必需である。また、ストックも有効であろう。 最後は樹林帯を淡々と下り登山口に着いた。まだ、富士山全体は見えないが徐々にその姿が大きくなってきていた。そして、昼食にはまだ早いので、来た道路を逆に高田向かった。途中、山梨あたりから富士山が姿を見せており、少しだが山体を見れ、また印象を深くした。 山行タイムを見れば1泊2日の山行としては、ゆとりのある行動であったが、独特の行動パターン(夜間行動、夏季のラッシュ)と高山病対策を考えると簡単には登れないと感じた。基本的な体力と高山病(高度順応)をどう克服するか、これが課題である。トレーニングと山行の積み重ねが絶対必要である。
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